今年最後の記事です。
すっかり滞りがちで、私的占有場所な当ブログです。
今年最後の映画館鑑賞の「ノルウェイの森」。
原作を読んで数年たち、ぼんやりとしか覚えてない状態で見ました。緑のエピソードがわたしの頭のなかからスコーンと抜けてたと判明。もういっかい読んだ方がいいかしら。
直子(菊地凛子)に馴れるまで結構つらかった。
「愛情と体がかみ合わないというのは、愛が深ければ深いほど辛く絶望的」観てる側にそう思えるう下準備がないと、キズキくんやワタナベくんとの関係で打ちひしがれ、脆くなった直子。その直子を愛するワタナベの気持ちに入り込みにくいかも。
療養所で繁る草木、雨や風や雪。山々と気象のみなぎる生命力。直子の危うさの対比。
移り変わる風景、演者さんの表情、瞳にうつり込む光の綺麗。
映像美。
しかしながら
人間のどうしようもなく動物から変わらない場所と、どこまでも動物とはかけ離れてる場所。
時代のうねりにある集団の狂気と、個人のなかに湧き出る狂気。
時代の潮流や人物の内面を掘り下げにはやはり映画の枠に収まりきらないような。
一時停止のワタナベを通過する女性たち。
ワタナベが自分を再生する瞬間「ワタナベくん今どこにいるの?」
「僕は今どこにいるんだろう」
モラトリアムの男の子が男になる寸前の視界にとどまったいう印象。
正直、原作読んだときもわたしのなかにちゃんと染み込んだ感じにならなかったし、今読み直したらもう少し染み込ませるのかもしれないな。
嗚呼、本が読みたいな。
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