今週は東京のデザイン関連イベントが目白押しでしたね。
秋たけなわ。東京デザイナーズウィークもたけなわ。
去年は
JDNやらで眺めるだけで若干他人事でしたが、今年は違います!
ちょっと1日では振り返れないので、数回に分けてブログにアップしようかと思います。本日は東京ミッドタウン内で開催中。
DESIGN TOUCHの関連イベントで、去る11月1日に催された、エル・デコ デザイントークの第一回目の体験談です。ちょっと長くなりますが、デザインに関わらず、普遍的な濃ゆいカンファレンスでしたので、是非おつきあいください。
フィンランドを代表するデザイナー
ハッリ・コスキネン ( Harri Koskinen)
イルッカ・スッパネン (Ilkka Suppanen)
を迎えてのテーマは
"Can Design make a revolution in our everyday life?"
実際に対面しての二人の印象
コスキネンはがっしりとした体格に、もの静か。慎重、実直に受け応えする感じで、なんとなく工科大学の学生っぽい雰囲気がしました。ブロックランプを制作した経緯も聴けました。
スッパネン は対照的にすらりとした体格に、柔和。微笑みながら、時折冗談も交えて、朗らかに受け答えしていました。
両氏共にSuomen(フィンランド人)らしく、おだやかなオーラを持ったデザイナー。
カンファレンスはいくつかのクエスチョンにそった形式で進行。
デザイナーは21世紀のロックスターになりうるのか。
デザインは私たちの毎日に、革命が起こせるか?
優れたデザインとは何か?などなど。
そのすべてはここでは語り尽くせないのですが、印象的だったことを記しました。
『よい目』を持つには何が必要か?というテーマの際にハッリ・コスキネンの言葉。「Happyでいること」おそらく日々の暮らしをhappyでいることで心が豊かにするということじゃないかなと思って聴いていました。同じ質問にスッパネンは「目で見えるもの以上に、目に見えないものを察する(アイディアやコンセプトなども含め)触れ、感じ、考える、価値観や経験を蓄えること」と応えていました。
イルッカ・スッパネンが両親のために建てたサマーハウスについて語った時の言葉。「建築は厳しい自然環境から身を守るために生まれたが、現在においては、人間が自然環境を守る建築をしなければならない。」
フィンランドには資源が少なく、物流もすくないから、個人の独立心(おそらく、価値観がしっかりしているの意)が必要なのだ。と両氏。
少ないもので豊かに暮らすために。
モノを買うときに妥協しないこと。
見る目を鍛え、養うこと。
ただただ次々とでる新商品を追いかけないこと。
古い方でも十分な機能を持っていること。
○ここからはワタシの考察
「これでいいや」って買ったモノは、やはりその程度の扱い方しか出来ないのだ。
買わせよう、買わせようと誘惑し煽動していく動き。強迫観念的にモデルチェンジ。
「あなたの持ってるの(携帯電話でもカメラでもなんでも。。。)型遅れよ。」って空気に持っていく。製造する企業も、販売する企業も、販促するメディアも、買う消費者も。連鎖して焦燥しているような日本から、脱するにはどうしたらいいのか。
最近はスローライフやロハス、ロングライフ、サスティナブル、という動きをすることをうたった企業も増えてるけれど。まだまだ、浅いですよね。
デザインが、新しい切り口、視点の価値観、「費やさない」生活を提案できたら。"Design can make a revolution in our everyday life!"そう胸を張れるように。
販促するメディアに荷担気味の職業なワタシには、とても見直に感じられ。
ロンドンやパリ、東京、ニューヨークなどの都市にくらべ、ヘルシンキは街の規模は本当に驚くほどに小さい。だからこそ、なにかに煽られることなく、独特のペース、スタンスで世界に響く、自然体なデザインが生まれるのだろう。
※資源が少ないと言うならフィンランドも日本も同じだけれど、ずいぶん違います。※
先日はイケア体験談でスウェーデン、コスキネン&スッパネンでフィンランド。今週は個人的に北欧デザインウィークでした。
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